
「テックビズカードにはどんなメリット・デメリットがあるの?」
こういった疑問を抱えてはいませんか。この記事では、テックビズカードはどんなクレジットカードなのか情報をまとめ、メリット・デメリットを詳しく掘り下げて紹介しています。
また、記事の後半では機能が似ている他社カードとテックビズカードの比較や、「オリコEX Gold for Biz」との違いも解説。テックビズカードに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
テックビズカードとは?基本スペックを紹介

2020年に新登場したテックビズカードは、株式会社NKC ASIAとオリコカードが提携して誕生しました。
年会費2,000円+税と格安で持てるゴールドビジネスカードであり、テックビズカードにはIT系フリーランスの利用を想定した付帯サービスが用意されています。
オリコカードに元からあった法人・個人事業主向けのクレジットカード「EX Gold for Biz」をベースとして、さらにパワーアップさせたクレジットカード、それがテックビズカードです。
それでは、気になるテックビズカードの基本スペックをチェックしてみましょう。
名称 | テックビズカード |
---|---|
券面 | ![]() |
年会費 | 初年度:無料 2年目〜:2,000円+税 |
国際ブランド | Mastercard |
申込対象 | 個人事業主または法人代表者 |
ポイント還元率 | 0.6〜1.1% |
追加カード | 無料(3枚まで) |
ETCカード | 無料 |
利用可能枠 | 10〜300万円 |
海外旅行保険 | 最高2,000万円(自動付帯) |
国内旅行保険 | 最高1,000万円(利用付帯) |
ショッピング保険 | 年間100万円まで |
支払方法 | 一括払い、分割払い、リボ払い |
返済日 | 月末締め翌月27日払い |
次の項目でも詳しく解説しますが、テックビズカードのポイント還元率は最大で1.1%となっており、ビジネスカードの中ではかなり高水準な部類に入ります。
また、テックビズカードはビジネスカードでありながら、分割払いやリボ払いなど柔軟な支払方法が用意されているのもフリーランスに嬉しいポイントです。
その他、テックビズカードには国内外の旅行傷害保険が付帯していることも特徴です。海外旅行保険は自動付帯なので、プライベートな旅行の際にも持っているだけで適用可能。
個人向けのクレジットカードとあわせて補償を充実させたいフリーランスにおすすめです。
テックビズカードで貯まるポイントは2種類
続いて、テックビズカードで貯まるポイントの仕組みについて解説します。テックビズカードでは、次の2種類のポイントが貯まります。- ・暮らスマイル(オリコ)
- ・テックビズポイント
暮らスマイル
暮らスマイルは、オリコカードが提供しているポイントの1つです。テックビズカードを1,000円利用するごとに1ポイントが貯まり、1ポイントには約5円の価値があります。オリコの暮らスマイルの最大の特徴は、年間のカード利用金額に応じたステージアップの仕組みが用意されている点です。ステージアップすると、ステージによって付与されるポイント還元率がアップします。
テックビズカードの具体的な利用金額とステージ、ポイント還元率を表にまとめましたのでご覧ください。
年間利用額 | ステージ名称 | ポイント還元率 ※テックビズカードの場合 |
---|---|---|
〜50万円未満 | ノーマル | 0.6% |
〜100万円未満 | ステージ50 | 0.85% |
〜200万円未満 | ステージ100 | 0.95% |
200万円~ | ステージ200 | 1.1% |
このように、年間のクレジットカード利用額に応じて、どんどんお得になっていくのがテックビズカードの特徴です。
貯めた暮らスマイルは、使い道も豊富です。各種景品に交換したり、提携ポイントやマイルへの移行ができます。暮らスマイルの代表的な使い道は、次のとおりです。
- ・各種景品と交換
- ・Amazonギフト券
- ・Tポイント移行
- ・楽天ポイント移行
- ・ANAマイル移行
- ・JALマイル移行
- ・WAONポイント移行
- ・dポイント移行
テックビズポイント
テックビズカードでは、暮らスマイルの他に「テックビズポイント」と呼ばれる独自のポイントが貯まります。テックビズポイントは、提携サービスを利用する際のボーナスポイントとして付与されます。- ・暮らスマイル⇒通常のクレジットカード決済
- ・テックビズポイント⇒提携サービス利用時のボーナスポイント
ボーナスポイントとしてテックビズポイントが還元されるサービスの例は、次のとおりです。
- ・クラウドサイン
- ・Toones
- ・Karigo
- ・SERVCORP
- ・FLOC
- ・Financial Academy・Udemy
テックビズカードのメリット

テックビズカードには、ポイント還元に関する部分以外にも様々なメリットがあります。こちらでは、テックビズカードのメリットを見てみましょう。
IT系フリーランスに特化した優待
テックビズカードには、IT系のフリーランスに特化した付帯サービスが用意されています。ボーナスポイントが貯まる提携サービスは先ほど紹介しましたが、そのほかにも割引などの優待があるIT関連サービスがいくつかありますので、紹介します。- ・テックビズ税務サポート
- ・coin space
- ・家賃が実る家
家賃が実る家は、賃貸契約で長く住んでいると、最終的に土地と建物がもらえる仕組みのサービスです。住宅ローン不要でマイホームを取得できるので、個人事業主にも優しいサービスとなっています。
テックビズカードの大きなメリットはIT系フリーランスに向けた特典や優待にあります。そのためテックビズカードは、今後もさらなる優待の充実を目指していくそうです。
会計ソフトfreeeが通常より2ヶ月分お得に
テックビズカードには、IT系フリーランスに人気のクラウド型会計ソフト「freee」の優待が付いています。本来なら1ヶ月分が無料になるところ、テックビズカードの優待を利用すれば3ヶ月相当の料金が割引になります。空港ラウンジ無料サービス
テックビズカードには、ゴールドカードの定番ともいえる空港ラウンジ無料サービスが付帯しています。年会費が2,000円+税と安いからといって、空港ラウンジサービスの品質が落ちるわけではありませんのでご安心ください。国内主要空港とハワイ、韓国の一部の空港でラウンジを利用可能です。
Mastercard T&E Savings
テックビズカードの付帯サービスで注目したいのが、国際ブランドのマスターカードが提供する「Mastercard T&E Savings」です。Mastercard T&E Savingsでは、国際線手荷物宅配優待や空港クローク優待など、ビジネスシーンに役立つ様々な優待が用意されています。
また中でもイチオシなのが、2名以上でコース料理を利用すると1名分のコース代金が無料になる「ダイニング by 招待日和」のサービスです。
通常、「コース料理1名分無料」はゴールドよりも上級ランクのプラチナカードに付帯するもの。それが付いているテックビズカードは、非常にコストパフォーマンスに優れたカードなのです。
フリーランスの中には、取引先の重役と接待や打ち合わせをする機会のある方もいますよね。そんな時にも、テックビズカードが心強い味方になってくれるのです。
福利厚生「ベネフィット・ワン」の割引優待
IT系フリーランスの中には、従業員を雇用する方もいらっしゃるでしょう。もしも従業員への福利厚生をお考えなのでしたら、テックビズカードの付帯サービスが役立ちます。テックビズカードには福利厚生代行サービス「ベネフィット・ワン」の割引優待が付帯しています。普通に入会するよりも割安な価格で福利厚生を導入できるので、職場環境を充実させて従業員のモチベーションアップを図りたい方にも役立ちます。
オリコのビジネスローンの金利を最大2%優遇
テックビズカードは、IT系フリーランスの資金調達にも役立ちます。テックビズカードを持っていれば、オリコが提供する次のビジネスローンの金利が、最大で2%優遇されます。- ・証書貸付「ビジネスサポートプラン」
- ・ビジネスカードローン「CREST for Biz」
テックビズカードにデメリットはある?
年会費2,000円+税と格安で持てるにも関わらず、様々な付帯サービスが充実しているテックビズカード。そんなテックビズカードには、何かデメリットがあるのでしょうか。テックビズカードにはこれといって大きなデメリットはありませんが、強いて言うならばポイント還元率に関してです。ポイント還元率は年間の利用金額に応じて上がっていく仕組みなので、テックビズカードは裏を返せば利用額の少ない方にはお得度が少ないということ。
IT系フリーランスには仕入れや店舗運営などのコストがかからない場合もありますよね。経費を支払う金額が少ないのであれば、テックビズカードのお得度が少し下がってしまうのは、デメリットといえるでしょう。
他の法人カードと比較

冒頭で「テックビズカードはオリコEX Gold for Bizをパワーアップさせたカードだ」とお伝えしました。
それでは、テックビズカードとEX Gold for Bizには機能面で何か違いがあるのでしょうか。個人事業主が発行対象のEX Gold for Biz Sと、テックビズカードを比較してみましょう。
テックビズカードとオリコEX Gold for Biz Sの違いを表にまとめましたので、ご覧ください。
テックビズカード![]() | オリコEX Gold for Biz S![]() | |
---|---|---|
国際ブランド | Mastercardのみ | VISA/Mastercard |
追加カード | 3枚まで発行可(※) | 発行不可 |
テックビズカードとオリコEX Gold for Biz Sの違いは、主に「国際ブランド」と「追加カード」、そして「付帯サービス」の3点です。
テックビズカードはMastercard限定なのに対して、オリコEX Gold for Biz SではVISAブランドも選択可能。VISAを選んだ場合、「Visaビジネスオファー」などVISA限定の付帯サービスが使えるようになります。
また、両者は追加カードに関しても違いがあります。テックビズカードでは最大3枚まで追加カードを発行できる(個人事業主を除く)一方、オリコEX Gold for Biz Sでは1枚も発行できません。
付帯サービスについては、テックビズカードはオリコEX Gold for Biz Sの上位互換と考えておくといいでしょう。
オリコEX Gold for Biz Sの付帯サービスはVISA限定のもの以外全てテックビズカードに付帯しています。さらに、テックビズカードにはIT系フリーランスに向けた独自のサービスもあります。
上記のポイントを踏まえると、VISAにこだわるのであればオリコEX Gold for Biz Sを、こだわらないのであればテックビズカードを選ぶ形となります。
ライフカードビジネスライトゴールド
続いて、テックビズカードと同様に年会費2,000円+税の格安ゴールドビジネスカードである「ライフカードビジネスライトゴールド」と比較してみましょう。テックビズカードとライフカードビジネスライトゴールドの基本スペックを表で比較します。テックビズカード![]() | ライフカードビジネスライトゴールド![]() | |
---|---|---|
年会費 | 初年度:無料 2年目〜:2,000円+税 | 初年度:無料 2年目〜:2,000円+税 |
国際ブランド | Mastercard | VISA/Mastercard/JCB |
申込対象 | 個人事業主または法人代表者 | 個人事業主または法人代表者 |
ポイント還元率 | 0.6〜1.1% | 0.5% |
追加カード | 無料(3枚まで) | 2,000円/枚(3枚まで) |
ETCカード | 無料 | 無料 |
利用可能枠 | 10〜300万円 | 10〜200万円 |
海外旅行保険 | 最高2,000万円(自動付帯) | 最高2,000万円(自動付帯) |
国内旅行保険 | 最高1,000万円(利用付帯) | 最高1,000万円(利用付帯) |
ショッピング保険 | 年間100万円まで | シートベルト傷害保険 最高200万円 |
支払方法 | 一括払い、分割払い、リボ払い | 一括払い、分割払い、リボ払い |
付帯サービス例 | ・空港ラウンジ ・Mastercardビジネ・スアシスト ・Mastercard T&E Savings IT系に特化したサービス | ・空港ラウンジ ・Mastercardビジネスアシスト ・弁護士無料相談 |
上記のスペック表を見ると、ポイント還元率や利用可能枠、追加カードの年会費など様々な部分で、テックビズカードの方が上をいっていることがわかりますね!
付帯サービスについては、テックビズカードの方がMastercard T&E SavingsやIT系に特化したサービスなど、充実していることがわかります。
一方のライフカードビジネスライトゴールドについては「弁護士無料相談」の優待があるのは大きいですが、それ以外の部分ではテックビズカードに軍配が上がります。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
テックビズカードと同様に、IT系フリーランスにおすすめのビジネスクレジットカードがあります。それが「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」です。まずは、テックビズカードとセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの基本スペックを比較しましょう。
テックビズカード![]() | セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード![]() | |
---|---|---|
年会費 | 初年度:無料 2年目〜:2,000円+税 | 1,000円+税 |
国際ブランド | Mastercard | American Express |
申込対象 | 個人事業主または法人代表者 | 個人事業主または法人代表者 |
ポイント還元率 | 0.6〜1.1% | 0.5% |
追加カード | 無料(3枚まで) | 無料(4枚まで) |
ETCカード | 無料 | 無料 |
利用可能枠 | 10〜300万円 | 一律の制限なし |
海外旅行保険 | 最高2,000万円(自動付帯) | なし |
国内旅行保険 | 最高1,000万円(利用付帯) | なし |
ショッピング保険 | 年間100万円まで | シートベルト傷害保険 最高200万円 |
支払方法 | 一括払い、分割払い、リボ払い | 一括払い (一部店舗では分割可) |
テックビズカードの方が年会費は高いですが、ポイント還元率や付帯保険の面で優れていますね。また、それぞれのクレジットカードでは、用意されている付帯サービスの内容も異なっています。
IT関連の優待などを比較表にまとめましたので、ご覧ください。
テックビズカード | セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード |
---|---|
・クラウドサイン ・Toones ・Karigo ・SERVCORP ・FLOC ・Financial Academy ・Udemy ・テックビズ税務サポート ・coin space ・家賃が実る家 ・freee ・ベネフィット・ワン ・空港ラウンジサービス ・Mastercard T&E Savings | ・aws ・エックスサーバー ・お名前.com ・かんたんクラウド ・クラウドワークス ・サイボウズ ・さくらインターネット ・マネーフォワード クラウド ・モノタロウ ・Yahoo!ビジネスサービス ・アメリカン・エキスプレス・コネクト |
両者を比較すると、ドメインやサーバーなどに関してはテックビズカードよりセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの方が強いことがわかります。
また、会計ソフト優待もテックビズカードはfreeeである一方、セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはマネーフォワードです。この辺りも両者の比較ポイントですね。
空港ラウンジやMastercard T&E Savingsといったゴールドならではの付帯サービスは、テックビズカードの方が優れています。これら2枚はかなり比較しがいのあるカードなので、どちらが自分に適しているか、じっくり検討してくださいね。
テックビズカードはこんな人におすすめ

ここまでに、テックビズカードのメリット・デメリットや特徴を紹介してきました。
それを踏まえて「テックビズカードはこんな人におすすめ」という人物像を紹介します。次のいずれかに当てはまるようであれば、ぜひテックビズカードをご検討ください。
おすすめしたい人
- ・格安でゴールド優待を利用したい
- ・IT関連の付帯サービスを利用したい
- ・これから独立開業するフリーランス
なお、IT関連の付帯サービスは比較対象として紹介したセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードでも、かなり充実していましたね。ご自身が利用するサービスの内容に応じて選び分けるといいでしょう。
まとめ:格安で付帯サービスが充実した1枚
この記事では、テックビズカードの特徴やメリット・デメリットを詳しくまとめました。テックビズカードのポイントをごく簡単にまとめると、次のとおりです。まとめ
- ・テックビズカードは年会費2,000円+税で空港ラウンジもコース料理優待も使える
- ・IT系フリーランスに特化した割引やポイント還元が充実
- ・他社カードと比較してもテックビズカードは十分に検討価値のある1枚
また、テックビズカードは年間利用額に応じてポイント還元率が0.6%〜1.1%まで変動し、経費にかける金額が大きいフリーランスほどお得になる1枚です。
独立開業を考えているフリーランスや、新しいビジネスカードをお探しの方には是非おすすめです。