
限度額という言葉を聞いただけでは、そういうものだと思ってしまうのも自然です。
しかし、実はその認識には大きな間違いがあります。
そのままでは、法人カードの限度額超過による決済不可がある日突然にやってきます。
「お金を使うべき時に法人カードで決済ができない。」
「大事な契約の支払時に限って法人カードを使えず、支払期限に間に合わない。」
こんなことで大事なビジネスチャンスを棒に振ってしまう前に理解し直し、自分の事業に合った限度額の法人カードを用意しておくことが大切です。
このページでは、主に下記内容をご紹介していきます。
- ・法人カードの限度額についての基礎知識
- ・法人カードの限度額の比較
- ・限度額で困らないおすすめ法人カードを3つ
申し込む前に、後悔しないための基礎知識

ここでは、法人カードの限度額についての基礎知識と、どのくらいの限度額の法人カードを選べばいいかをお話していこうと思います。
初めに、どのくらいの限度額の法人カードを選べばいいか結論を述べると、毎月使う経費の2倍を少し上回るくらいが最良とされています。
これには正当な理由があります。法人カードの限度額とは「1ヶ月に法人カードで使うことのできる金額の最大値」ではなく、「未払いのままで良い金額の最大値」なのです。
どういうことかというと、重要なのは、決済締め日から支払日まで半月から1ヶ月近く空き期間がある、というところにあります。
仮にあなたが限度額100万円、締め日から支払いまで20日間ある法人カードを持っているとします。そして先月の締め日までにあなたは90万円を決済しました。
そしてその締め日から20日間後の支払日まで、あなたは90万円の未払いを抱えているので、決済できる金額は10万円。
そう、つまり毎回限度額ギリギリまで法人カードを使うとすると締め日から支払日までの期間一切決済を行うことができなくなるのです。
逆を言えば、締め日から支払日までの期間が丸々1ヶ月だとしても、限度額の半分を使い続ける分には限度額超過になることはない。すなわち一ヶ月に使う経費の二倍を限度額にするのが最適、ということに繋がります。
多少の予定外の出費があっても限度額を超えて翌月に影響を与えないようにするため、1ヶ月に使う経費の2.2~2.5倍程の限度額があれば安心です。
限度額は徐々に上がっていく
初めから高い限度額の法人カードを使えるわけではありません。法人カードの公式ホームページを見て最大限度額300万円と書いてあっても、実際に申し込むと最初は20万円など低額に限度額を設定されてしまうことがほとんどです。
これはどの法人カードも同じで、まだ使い始めたばかりで信頼の浅いうちは仕方のないことです。
頻繁に使っている内にカード会社の方から増額の案内が来たり、半年使うことで自分から増額を申し出ることができるようになります。
また、限度額を超えてしまうことがわかっている場合は、前もって法人カード会社に連絡を通しておくことで一時的に限度額を上げてもらうことも可能です。
さて、次の項では一般的に法人カードの限度額はどのくらいなのか、有名法人カードのJCB法人カード、三井住友法人カードの二種を例に見ていきましょう。
JCBと三井住友の法人カード限度額を比較
ここまで、法人カードの限度額について基本的なことを読み進めてきましたが、一般的にどのくらいの額を限度額として設定されるのか、知らない方も多いかと思います。ここでは例として、多くの人が使っているJCB法人カードと三井住友法人カードをご紹介致します。
JCB法人カード
まずは日本で生まれた信頼の国産ブランドJCBの法人カード。![]() JCB一般法人カード | ![]() JCBゴールド法人カード | ![]() JCBプラチナ法人カード | |
---|---|---|---|
年会費 | 1,250円 | 10,000円 | 30,000円 |
ポイント 還元率 | 0.50% | ||
限度額 | 10万~100万 | 50万~250万 | 150万~ 申告内容や利用実績に応じて |
追加カード | 1,250円 無制限 | 3,000円 無制限 | 6,000円 無制限 |
ETCカード | 無料 制限なし | ||
コンシェルジュ | 無し | 24時間364日対応 | |
国際ブランド | ![]() |
表より、JCB一般法人カードは最小限度額が10万円なので審査次第では限度額10万円、月に5万円程しか決済できないことになってしまいます。
JCBゴールド法人カードにすると最小限度額が50万円からになり、JCB一般法人カードよりは使いやすくなりましたが、上限は250万円と幅が狭く将来的なことを考えると安心とは言えませんね。
JCBプラチナ法人カードまでいくと、JCBゴールド法人カードの3倍の150万円から限度額が設定されます。
さらに、限度額の上限はなく申告内容や利用実績に応じて増額していくので、将来的に事業がどこまで拡大しても安心です。
JCB法人カードで多額の経費を安心して使いたければプラチナカードを作る必要がありそうですね。
三井住友ビジネスカード
安心の銀行系、三井住友ビジネスカード。![]() 三井住友ビジネス 一般カード | ![]() 三井住友ビジネス ゴールドカード | ![]() 三井住友ビジネス プラチナカード | |
---|---|---|---|
年会費 | 1,250円 | 10,000円 | 50,000円 |
ポイント還元率 | 0.45%~0.5% | ||
限度額 | 20万円~150万円 | 20万円~300万円 | 150万円~500万円 |
追加カード | 400円 20枚まで | 2,000円 20枚まで | 5,000円 20枚まで |
ETCカード | 500円 | 無料 | |
コンシェルジュ | 無し | 24時間364日対応 | |
国際ブランド | ![]() ![]() |
こちらも限度額は大体JCB法人カードと似ていますね。JCB法人カードとは追加カードとETCカードの発行枚数、国際ブランドで選び分けをする人が多いでしょう。
国際ブランドに関しては、三井住友ビジネスカードはVISA、Masterどちらか、もしくは両方を選択できるので海外で使う事が多い場合には三井住友ビジネスカードの方が安心です。
ただ、三井住友ビジネスカードで注意をしなければならないのは、JCB法人カードと違い年会費の高いプラチナカードを持ったとしても最大限度額500万円の天井があることです。
今はそれで経費を賄う事ができても、時が経って事業に変化があった時に三井住友ビジネスカード一枚でやっていけるかどうかはわかりませんね。
このように、誰もが知っている有名な法人カードでさえ高い年会費を払わなければ限度額はあまり大きくなりません。
有名所の法人カードを使っておけばとりあえず安心というわけではないようですね。
次の項では、限度額で困りたくない皆様におすすめする、下記3つのおすすめ法人カードをご紹介します。
- ・限度額の最大値が大きい法人カード
- ・はじめから比較的限度額の高い法人カード
- ・限度額を増額しやすい法人カードをそれぞれご紹介します。
限度額で苦しまないおすすめ法人カード3選
ここでは限度額で困ることが無いよう、限度額の面でも他の面でも優れたおすすめ法人カードを3つピックアップしました。※ボタンクリックで該当箇所へジャンプできます。
*アメックス・セゾンプラチナ・ビジネスカード
-「限度額の最大値が大きい」「限度額の最小値が大きい」
*ライフカードビジネス
-「限度額の最大値が大きい」
*アメックス・ビジネスカード
-「限度額を増額しやすい」「限度額の最大値が大きい」
それでは初めにアメックス・セゾンプラチナ・ビジネスカードから詳しく見ていきましょう。
アメックス・セゾンプラチナ・ビジネスカード
「限度額の最大値が大きい」「始めから比較的限度額が高い」
まず最初はステータスが高いのに手軽で使いやすいカードとして有名なセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード。
![]() セゾンプラチナ・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス・カード | |
---|---|
年会費 | 20,000円 200万円以上の利用で半額 |
ポイント還元率 | 0.50% |
限度額 | 100万~1000万 |
追加カード | 3000円 4枚まで |
ETCカード | 無料 親カード1枚につき1枚 |
コンシェルジュ | 24時間365日対応 |
国際ブランド | ![]() |
限度額に注目です。最大限度額も最小限度額もずば抜けて高めに設定されています。最初から最低でも100万円を限度額にできるカードはそうそうありません。
最高限度額まで引き上げできれば一ヶ月500万円を扱う事業でもこのカード一枚で対応できてしまいます。
さらに、コンシェルジュも24時間365日対応してくれます。うまく活用すれば限度額的な余裕だけでなく時間的な余裕も作ることができます。
これだけ好条件の法人カードなのに、年会費は2万円とプラチナカードにしては圧倒的に破格の値段です。しかも、年間で200万円(月間にすると16万円)の決済があれば次年度の年会費は半額になります。
コストパフォーマンスで見ても全てのクレジットカードの中でもトップレベルに優良な法人カードといえます。
【2021年1月最新】
お得なキャンペーン!
ライフカードビジネス
「限度額の最大値が大きい」2枚目は年会費無料のライフカードビジネス。
![]() ライフカード ビジネス | ![]() ライフカード ビジネスゴールドカード | |
---|---|---|
年会費 | 無料 | 2,000円 |
ポイント還元率 | 0% | 0.50% |
限度額 | ~500万 | |
追加カード | 無料 無制限 | 2,000円 無制限 |
ETCカード | 無料 親カード1枚につき1枚 | |
国際ブランド | ![]() ![]() ![]() |
こちらもコストパフォーマンス面で最強の部類にいる法人カードです。
注目すべきは年会費無料で最大限度額500万円というところです。
普通、限度額の高いカードは年会費が高く、ステータスの高いプラチナカードなどになるのですが、ライフカードビジネスは年会費無料でプラチナカードに並ぶ限度額を持っています。
事業を始めたばかりでプラチナカードを持つ余裕は無いけど多額の経費を扱わなければならない、そんな方にピッタリです。
さらに、追加カードやETCカードも無料で何枚でも発行できる使い勝手の良さもあり、おすすめの一枚です。
ゴールドにすることで年会費は発生しますが、ポイントがつくようになるので使う経費によってゴールドは年会費以上の還元を回収できます。
月間でいくら経費を使うのか還元率と一緒に計算して一般かゴールド、どちらを申し込むか決めましょう。
ライフカードビジネス、ライフカードビジネスゴールドについて詳しく知りたい方は以下を参考にしてみてください。
アメックス・ビジネスカード
「限度額を増額しやすい」「限度額の最大値が大きい」
最後に紹介するのは限度額を増額しやすいアメックス・ビジネスカードです。
![]() アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード | ![]() アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード | ![]() アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | |
---|---|---|---|
年会費 | 12,000円 | 31,000円 | 130,000円 |
ポイント還元率 | 0.3~1.0% | ||
限度額 | 申告内容や利用実績に応じて | ||
インビテーション | 無し | あり | |
追加カード | 6000円 4枚まで | 12,000円 4枚まで | 無料 4枚まで |
ETCカード | 無料 5枚まで | ||
コンシェルジュ | 無し | 24時間365日対応 | |
国際ブランド | ![]() |
表を見て分かる通り、アメックス・ビジネスカードには明確な限度額という物が無く、申告内容や利用実績で全てが決まります。
、実質限度額に制限がないということです。
実際に使っている人の話によると、皆口を揃えて他社よりも限度額の設定を上げることができたと賞賛していました。さらにもう一点、アメックス・ビジネスカードには特殊な点があります。
普通、法人カードは限度額を決める際の審査で収入しか参考にしてくれません。しかし、アメックス・ビジネスカードは自分で申告することで、今ある資産も考慮に含めて限度額を考えてくれます。
つまり、今のところ収入は少ないけど資産はたくさん蓄えてあるという場合でも、他の法人カードを使うより高い限度額でアメックス・ビジネスカードを使うことができるのです。
プラチナカードは法人カード会最強のステータスカードになるように、年会費は平均以上に高いです。
しかし、アメックス・ビジネスカードは他の法人カードには真似できない特殊な価値がいくつもあるので、限度額を早く上げたい方などぜひご検討ください。
アメックス・ビジネスカードについて詳しく知りたい方は以下を参考にしてみてください。
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あなたはどこに申し込む?限度額の総おさらい
ここまで限度額について、また限度額においても優れた点を持つおすすめの法人カードについて、読み進めてきました。内容をおさらいすると、以下の通り。
クレジットカード限度額のまとめ
このページを読むことで皆様の限度額についての基礎知識が深まり、さらに納得いく法人カードに出会えていたら幸いに思います。- 最低限に必要な限度額は、「自分が毎月使う経費の2倍を少し超える」くらい
- 最初から高い限度額で法人カードを使えることはほとんどない
- 限度額は使っている内に増額するチャンスがある
- 法人カード会社に連絡することで一時的な増額もできる。
- 誰もが知るような有名な法人カードだとしても限度額が高いとは限らない
- おすすめの法人カード3つ
-セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
-ライフカードビジネス
-アメックス・ビジネスカード
こちらのページでは、その他の法人クレジットカードの比較情報や申し込み数ランキングなど、法人カードを選ぶ上で役立つ情報がまだまだたくさんあるのでよろしければ是非参考にしてください。
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